しろくろ

白く見せてるけど実は黒い、アラサー女の心境を赤裸々に描くブログ。......どうか身内には見つかりませんように。

毒を吐く女を許せなかった女

病気をして得たことも多いけど、失ったこともあるんだな。

 

毒を吐く女 - しろくろ 

この状況、本来なら

「そんなに思いつめちゃうくらい辛いんだ。

体験したことないからわからないけど、大変そうだよね。

実際、思いつめて心中する人だっているくらいだもんね。

きっと誰もが同じように悩むと思うよ。

そんな状況でもちゃんと毎日お世話して、

家事も仕事も頑張ってるなんてすごいと思うよ。

私も同じ状況になったらあなたみたいにはうまくできないかもしれないな。」

って共感したり、頑張ってることを認めたり、応援したりするのが友情なんだろうな。

 

私は病気をしたことによって、

看病・介護される側の気持ちに立ち過ぎてしまって、

する側の苦悩や葛藤に共感できなくなってしまったんだろうな。

 

だって、そういう気持ちに寄り添うということは、

私を看病してくれた家族もそうだと思うことになる気がするから。

 

私の家族は本当に献身的に看病してくれて、

「私のせいでごめんね・・・」という言葉をいつも否定してくれたから、

「お前が居なければ楽になれるのに」と心の奥では思われていたとは考えたくないし、

そう疑う事すら恩を仇で返すような気がする。

 

 

還暦過ぎた両親がアラサー娘の食事や排泄を世話するのがどれほど大変か。

入院してても、自宅療養でも、病気の家族を抱えることがいかに大変か。

病院の簡易ベッドで寝泊りしながら働くのがどんなにしんどいか。

 

どれもこれも、私の家族は

「お前のためなら頑張れる。家族みんなで乗り越えよう。」

と言って笑い飛ばしてくれた。

苦労しかかけない私でも

「それが家族だよ」「いるだけでいいんだよ」と言ってくれた。

 

家族ってなんてありがたいんだろう。

どんな状況になっても、どんな状態になっても、

家族だけは変わらず私を大事だと言ってくれるんだ。

だから私もみんなのために元気になろう。

もし元気になれたら、今度は私がみんなに恩返しをして行こう。

 

そう思った一年だったから、

「介護する側がこんなに負担に感じているのに、自分の都合だけで延命を希望する気持ちが理解できない」

って言葉には共感できなかった。

 

彼女は本当はそこが言いたいんじゃなくて、

それくらい追い詰められた状況下でも

自分は頑張ってるんだってことをわかって欲しくて、

頑張ってる自分をちょっとだけ誰かに認めて欲しかっただけなんだろうけど。

 

私の逆鱗に触れてしまって、

単なる愚痴として受け流してあげることができなかったな。

 

過去のことに囚われて、今まさに苦しんでる友人を支えてあげられなかった。

私の方が自己中で冷たい女なのかもしれないなー。